献身の志を与えられた皆さんへ

校長 神保 望

 「主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれたからである。主がわたしを遣わされたのは、捕らわれている人に解放を、目の見えない人に視力の回復を告げ、圧迫されている人を自由にし、主の恵みの年を告げるためである。」(ルカによる福音書4章18〜19節)この聖句は、ガリラヤで伝道を開始されたイエス・キリストが預言者イザヤの言葉を引用されつつ語られた福音宣教への招きの言葉です。日本聖書神学校創立の歴史的背景には、第二次世界大戦によって廃墟と化した日本と言う大変厳しい現実があったのであり、そうした虚無的な状況にあって先人たちが神学校創立の決断をしたのには明確な理由がありました。それは、福音を宣べ伝えると言う福音宣教の働きにのみ真の希望を見ることが出来たからです。
 爾来日本聖書神学校は、キリストの十字架と復活の信仰にかたく立ちつつ、福音宣教への主の御招きに応える努力を続ける中で、諸教会における礼拝・伝道・牧会・教育への責任を十分に果たす伝道者、また今日の社会の只中にあって示された課題に対して隣人と共に取り組み、主の御心に適った奉仕の業を誠実に果たすことの出来る伝道者を養成して来ました。そして、創立以来大切にして来た基本理念に常に立ち返りつつ、これからも伝道者養成と言う光栄ある務めを主の励ましと導きとがあることを信じつつ続けて参ります。
 日本聖書神学校は、日本基督教団の6つの教師養成機関の中でも特に昼間働き夜学ぶことの出来る唯一の教団認可神学校です。1946年の創立以来74年を経過した日本聖書神学校は、これまでに750名の伝道者を輩出しており、卒業後は国内外の教会・伝道所に派遣されて福音宣教の働きに従事しています。
 全世界の全ての地、とりわけ日本の福音宣教のために日本聖書神学校が豊かに用いられ、諸教会・伝道所において献身の志を与えられた多くの方々が本校に入学し霊性の涵養と神学的研鑽とを希望をもって経験されますことを、主の執り成しを祈りつつ待っています。