カリキュラム

時間割(2024年度)

フィールドワーク(教会実習)

本校の神学教育は、教室における授業だけで完結されるものとは考えていません。将来、牧師の職務の現場(フィールド)となる教会の理解は、「実習教会」における「教会実習」による他ありません。神学校とは教会教育の延長上に存在するからです。そこで神学生の出席教会=実習教会には、礼拝やCSはもちろん、教会の意思決定プロセス(役員会など)や牧師の牧会実践も実習させていただけるようにお願いしています。また神学生はセメスターごとに教会実習報告書の提出が求められています。
4年間の在学中に複数の教会で実習することが期待されています。地域・サイズ・教派的背景・宣教課題・礼拝様式などの異なる教会での学びと経験が望ましいからです。もちろん、一信徒として牧会され、交わりの中で支えられる喜びを体験することは基本的に重要なことです。これらの実習内容を共有するために「教会の職務」という科目が新設されました。年に一度、実習教会牧師と神学校の懇談会もあります。

夏期伝道実習

本校は昼働き夜学ぶ、というスタイルの学校ですので、夏休みの期間中も働かねばならない学生が多く、したがって夏期伝道実習もこれまでは自由参加でした。しかし本校は実習を重視しているので、できるだけ参加するように指導しています。伝道者を志す者にとって、教会における現実の働きを体験することは、神学的な知的訓練に劣らず、大切なことです。この実習は、自分が伝道者として神に召されているかどうかを、体験を通して吟味する機会になります。伝道者の道は人があまり歩まない道ですが、にもかかわらずそれが祝福に満ちた道であることを、この実習によって経験されるよう願っています。
全国の諸教会の皆さまには夏期伝道実習の機会を与えて下さいますようお願いします。なお、神学生の派遣を希望される方は本校までお問い合わせ下さい。

総合演習(1-4年生)

「総合演習」は副題を「キリスト教信仰と人間の尊厳-神学と教会での実践をつなぐために」として、4 年間を通して、聖書から社会と教会での経験をつなげることを目的としています。1 年次の総合演習Ⅰ「聖書の読み方」では聖書の中でそのʼ 差別的な表現ʼ が問題な個所や、その思想が現代の人権感覚では問題になる箇所を、どのように読み解くことができるかを試みます。2 年次の総合演習Ⅱ「現場実習」で、神学生たちが各自の関心に従って教会が世に仕える場所で実践的な学びをします。3 年次の総合演習Ⅲ「教会の職務と実際」は教会の意味と働きそしてそこにおける牧師の働きを学び、教会の実相がリアリティをもって感じられるようにします。4 年次の総合演習Ⅳ「聖書から教会を読む、教会から聖書を読む」は現場に生きる教役者たちから教会の在り方、そこにかかわる牧会者の姿を学びます。